鮎斗君のプロフィール

鮎斗君
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知的障害、多動、自閉症

とにかく、よく歩き回る

鮎斗君が2歳位で、まだよちよち歩きのころ、鮎斗君のお父さんの勤め先が変わって、とある大企業の社員寮の管理人をしていました。その仕事は、住み込みで寮生たちの食事の提供と、共用部分(大浴場、廊下など)の清掃が主な仕事でした。住み込みの仕事でも、日曜日には業務はお休みを頂いてたので休みになると、寮の周辺の路地を鮎斗君を散歩に連れ出しました。

 

鮎斗君の散歩は、とにかく歩き続けるのです。お父さんを置き去りにして、後ろから追いかけるお父さんを振り返ることもなく延々と黙々と歩き回るのです。狭い路地から大通りに出ても国道脇の歩道を一直線に小走りするように歩くので、お父さんが追いかけるのも一苦労していました。

 

あまりにもあるき続けるので、お父さんが鮎斗君をひょいと抱き上げて、くるりと反転させてやると、いま来た道をまた一直線に歩き始めます。さっき来た、寮へ通じる路地まで来て、寮へ戻るように誘導すると、”寮へは帰らんぞ”とでも言うように、路地の入り口を素通りして国道の歩道をあるき続けるのです。初めて通る道なのに、ここを行くと寮へ通じるのが分かっているかのようで不思議にも思いました。でも終いにはお父さんも疲れてしまって、とうとう抱きかかえて寮へ戻るのでした。

 

精神科医の診察を受ける

他にも、この子は”ちょっと変わっているぞ”と思うことが多々あって、保健所の検診のとき、精神科の専門医の診察を進められた。2歳半位のとき専門医の診察を受け「自閉症」の診断受ける。鮎斗君は言葉を使ってコミュニケーションをすることができませんでした。多動で常に動き回ってじっとしていることが苦手です。身の回りの全てに介助が必要な知的障害を伴う重度の自閉症でした。

 

とにかく歩くのが大好きな男の子でした。食べることも大好きです。同じ町内に鮎斗君のお父さんの親戚が魚屋をやっているので、そこへ連れて行くと、いつもおじさんがマグロをごちそうしてくれるのですが、普通の「赤身」には目もくれず「中トロ」を所望します。中トロを手で半分にちぎって油のあるところだけを食べるのです。

 

スーパーに連れて行くと、鮮魚コーナーにまっしぐらです。そこに並んでいる「中トロ」を目ざとく見つけて買おうとします。でも流石にスーパーの中トロは2,000円とか2,500円とかするので、とても買うことができません。何とか諦めさせるのにはとても苦労しました。

 

鮎斗君はそんな食通でしたから、いつの間にか巨大な体格になってしまいました。

 

鮎斗君と夜空の星達

鮎斗君のお父さんがまだ会社勤めをしていた頃、鮎斗君が通所施設からバスで帰るとお母さんがお迎えして家に着きます。ひとしきり食事をするとすぐに外に出ていこうとします。一時もじっとしていることが出来ないので仕方なくお母さんは車に乗せてドライブがてら近くの21世紀公園へいきます。

グリーンスタジアム脇のベンチ

21世紀公園は広大な敷地に野球場、サッカーコート、ラグビーコートが設備され誰でも各種スポーツやジョギング、散歩ができる大きな公園です。

野球場

 

公園に着くと鮎斗君とお母さんは野球場の周辺を何度も何度も歩いて回り時間を潰します。夜も7時頃になるとやっとお父さんが帰ってきますからメールでやり取りしながらその場所で待ち合わせします。それでも鮎斗君はすんなり帰るわけではなくまだまだ散歩は続きます。

 

お父さんとバトンタッチしてお母さんが一人、車に乗りスーパーに買い物に行きます。1時間ぐらいしてお母さんが戻って買い物かごを鮎斗君に見せて持たせるとやっとそこでお父さんの車に乗り込み帰宅するともう9時ごろになっています。

 

そんな毎日が幾日も幾日も続きますが、いつもすんなり車にのるときばかりではありません。そんなときは、お母さんが一人帰宅し家の仕事(炊事洗濯等)を済ませる間、残った鮎斗君とお父さんの散歩はまだまだ続きます。

 

ふと夜空の星を眺めていると夏場で夜も12時をすぎると体の芯まで冷えて足腰にひびきます。カシオペアがいつの間にかオリオン座に変わり真冬の深夜になると冷えはさらに体を痛めつけます。「いったいいつまでこの生活が続くんだろう」と思うのはあまりにも悲しいし、涙が自然にあふれてしまうのも無理がないことだったのです。

 

お父さんが宮城県に単身赴任しているときはそんな鮎斗君との生活が、お母さん一人で対応しなければならなかったのですからその大変さ、壮絶さは察するにあまりあることだったと思う。

 

お父さんが病気で倒れて会社を退職してからは経済的にも困窮しさらにお母さんへの負担は増すばかりだったのだからお母さんの頑張りには頭が下がるし感謝しても感謝しきれない。

 

お母さんのパート勤務が始まると、鮎斗君の行動パターンは少しは変化し深夜におよぶことはなくなりましたが、それでも外でお母さんの帰りを待ちながら父さんと星空を眺める毎日は20年以上続いた。

 

データ

鮎斗君

  • 福島県いわき市在住
  • 男:31歳(令和2年2月現在)
  • 体重:145kg
  • 身長:185センチ
  • 学校;養護学校(小、中、高)卒業
  • 週5~6日:障がい者通所施設に通所
  • 好きなこと:初期のスーファミ(ストリートファイター、円卓の騎士、FF、マリオカート)
  • 好きな食べ物:かつおの刺身、マグロの刺身、うどん、ラーメン
  • 好きな場所:スーパーでお買い物
  • スポーツ:散歩(?)
  • こだわりが強く、特定の行動パターンを繰り返す。
  • パターンが崩れるとパニックを起こす。
  • 犬、ねこが怖い

コメント

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