鮎斗君のゲーム機 スーファミでファイナルファンタジー(FF)、ストリートファイター、マリオカート

鮎斗君
この記事は約6分で読めます。

いつでもどこでもゲーム

 

鮎斗君はテレビ画面やコントローラーが無くても、いつでも、どこでもゲームが出来る。右手の人差し指を伸ばしたり曲げたり、左手の人差し指と付けたり離したりを繰り返している。人差し指をゲームのキャラクターに見立ててバトルを演じさせているように見える。他の指をコントローラーに見立てたり、手のひらを上下左右に移動させたり、手の甲を床に落としたりしているのは、キャラクターが相手キャラに打たれてバウンドして床に落ちる様子を再現しているかのように見える。頭の中に画面を投影して楽しんでいるようだ。「ちっ、ちっ」や「くっ、くっ」等、口を鳴らして効果音らしい音も演出しているようにみえる。

 

ゲーム機はすぐに故障しますね

 

今使用中のゲーム機は6台目、中古のプレイステーション。約20年前、最初の一台目は新品を買ったが3年ほどで壊れてしまい、それ以降は壊れるたびずっと中古を使っている。最近は楽天やアマゾンで中古のゲーム機は安く手に入るので苦労しない。今使っているものももう3年目で最近は音が途切れたり、映像が止まったり色調が変になったりでかなり怪しくなってきた。コントローラーのボタンを押しても反応しなくなってきた。本体機器に取り付けるコード類も接触不良になってきて何度も抜き差ししたりするので断線してるようでもある。コードをひねるたびに画像が乱れたり音声が途切れたりする。今夜もゲームを始めるがなかなか音声が出なくて苦労するのでいつものようにプラグを抜き差ししたり、コードを引っ張ったりひねったりして5分ほどいじくり回してやっとゲームが起動するという具合だ。完全に壊れてしまわない内に早速、楽天で検索すると2500円程度の中古機本体が多数出品されていたのでその中から2点を注文した。

いつのまにか自分でコントローラを操作出来るようになっていた

 

25年くらい前、鮎斗君は5歳の時、4つ違いのお兄ちゃんがやるゲームをそばでいつもずっと見ていた。ストリートファイター、ファイナルファンタジー、ガンダム円卓の騎士、マリオカートなどだ。主にやるのはストリートファイターⅡだ。オープニングから自動で始まるデモンストレーション画面をじっと見ているだけだったが、そのうちコントローラーのボタンを自分で操作して一人で遊ぶモードにしてデモ画面を操作できるようになった。でも、ボタン操作でキャラクターの動きをコントロールすることはできず、相手がオートで攻撃してきてダメージゲージが一杯になって終了するのを繰り返すというのがやっとだった。複数のキャラクタの中から自分の好きなキャラ(ザンギエフ)を選択したりレベルの設定画面をだして難易度を調整して最弱にしたりすることまではできるようになった。

 

ガンダム円卓の騎士の時だけは、コントローラーの方向キーを操作してキャラ(ガンダム)の進む方向を自在にコントロールすることができる。敵が出現しそうな場所も把握してその周辺をウロウロして敵キャラが現れるのを待つこともできるのだ。ファイナルファンタジーも同様だ。ストⅡはキャラクターの動きが速すぎてボタン操作がキャラの動きと連動している感覚が上手に把握しきれていないようだ。なので自分で遊ぶことはできないので主にお父さんがゲームするのを見ている。でもお父さんはレベルが高いとなかなか勝てなくてゲームが終わらないのでいつも最弱のレベル0でプレーする。一通り全部のキャラクタと対戦し終わると、お父さんはお役御免となりその後は、鮎斗君は自動で動くデモ画面が動いているのを見るだけだ。たまにお兄ちゃんが来たときは、裏モードでやったりレベルも最高でやったりするのでそのときは鮎斗君は大喜びして満足度はMAXになる。

 

コントローラーの操作は、鮎斗君の頭の中が見えるようだ。円卓の騎士でガンダムを上から下に移動方向を変えるときなどはコントローラーを、くるっと反転させたり、裏返しにしたりする。画面の中のキャラクタとコントローラーの操作が連動していることは分かっているようだが、下ボタンを押して方向を変えることはなかなか出来なかった、少しずつそれも分かってきて、いつの間にか上手にコントロール出来るようになった。ストⅡではボタンでパンチをだしたり、蹴りをだしたり、ジャンプしたりはやっぱり難しいようだ、動きも早くて動作が頭の中で追いついていかないようだ。マリオカートでもやっぱりボタン操作に対するキャラクターの反応や動きが早すぎてついていけてないようだ。ガンダムやFFのキャラクターの移動や動作は比較的ゆったりとしているので、鮎斗君にはボタン操作と画面中のキャラクターの動きの連動具合が理解しやすいのだと思う。

 

幼い頃の記憶が焼き付いています。鮎斗君の意志を尊重してお手伝いを

 

鮎斗君は90年前後から誕生している初期のゲームソフトしかやらない。同じタイトルでも、せいぜいバージョン2まででそれ以降のバージョンのものは全く興味を示さない。お兄ちゃんがやっているゲームを初めて見た時の感動がよほど強烈に焼き付いているのだろう。そしてそれが普通の人なら楽しい、面白いという感情でゲームをするのだろうが、鮎斗君は生活の一パターンとして儀式的に半ば義務的に行っているように見えることもある。

 

ちょっと違う例だが、いつも通所している施設には自販機があって午後から持参したお小遣いで1本の飲み物を買うのだが、最初はジュースが飲めるのが嬉しくて定例的になったのだが、次第にそれは義務として「3時になったら1本買わなければならない」に、変わってしまうのだ。つまり飲みたいから買うではなく、買う時間になったから買わなければならないという義務になってしまうのだと思う。そんなことで鮎斗君は絶対飲まないブラックコーヒーとか緑茶などを持ち帰ることも多い。

 

ゲームでも同様に生活のパターンの一部として義務的に行われているように見える時がある。施設から帰るとすぐに夕食を食べてソファーで横になる7時になったら買い物に出かけて帰ってくるとゲームを始める。一定時間で終わったらお風呂に入って寝る。一つ一つの時間は多少ずれることはあってもその順番は変わらないリズムで実行される。どんなに遅くなってもゲームをやらないで寝ることは一度もないのだ。鮎斗君の行動パターンの一つとして「ストⅡ」が組み込まれているのだ。

 

ゲームをやっているときは、かなり集中して夢中でやっているようで、いつも汗だくで相当疲れるようだ。そろそろ疲れてくると、”早く「もうそろそろ終わりにしなさい!」と言ってくれ”とでも言うようにお父さんの顔をみて促してくるように見える時がある。鮎斗君は言葉で物事を表現できないから、お父さんはそのタイミングを察して「そろそろ終わろうね!」と声を掛ける。すると鮎斗君はそれをきっかけにしてすんなりとゲームを終わることが出来るのだ。もちろんそう簡単に行かないときもあるが、そんな微妙なコミュニケーションが取れたときは、お父さんは、ちょっと嬉しいのだ。

 

物事の潮時を自分自身で見つけることはできないので、少しだけお父さんやお母さんが手助けをすれば鮎斗君との毎日が楽しめるんだなあと思うし、鮎斗君自身もストレスなく行動する方法として自然に身に着けていったのかもしれない。

 

タイトルとURLをコピーしました