給食メモ(予算管理の話)事業所責任者の第一の仕事は、バジェット(予算)管理と収益の確保による安定した事業所運営だ。

会社員時代
石森山から見た平市内
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事業所給食での業績管理、予算の管理方法、事業所責任者としての心構え

 

事業所運営を任せられた”チーフ”、”主任”、”マネージャー”、”支配人”などと呼ばれる事業所の中での実質的なトップで事業所責任者とされる人たちの最も重要な仕事は予算の執行(予算を成し遂げる)である。

その給食委託会社として予算管理を事業所の責任者に求めていないという場合もあるでしょう、でも、だからといって漫然と調理作業だけしていては自分の将来を狭める結果になってしまいます。自分の未来を少しでもより良いものにするには、業績管理の手法を身に着けて、現状の事業所運営がどのように実行されどの様な実績が残されているのかを把握する方法を身に着けていれば、例えば自分が美味しい料理を提供することで前月(前年)に比べて、どれだけ出数(売上)が増えたか、或いは、どれだけ食材を工夫してどれだけ原価を下げ利益に貢献したか比較できれば、会社や上司に対して自分のアピールが出来るでしょう。その結果として会社から認められ、より責任のある立場に引き上げられる可能性が広がるのだと思う。

自分は料理人だから料理だけ作っていれば今のままでもいいという人は別にして、誰しも、少しでも給料は高いほうが良い、増やしたいと思うだろう。今どきの世の中、調理師だからパソコンなんか出来なくてもいいと思っていたら大間違いです。パソコンを駆使できれば業績管理もグッと楽に出来るし、上司へのアピールも上質なものになるでしょう。せめてエクセルぐらいは使いこなせるようになろう。しかし、そんなアピールは必要ないと”出る釘が打たれる”ようであれば、そんな会社は一刻も早く辞めたほうがいいと思う。業績管理が出来る責任者を求めている会社は他にもたくさんあるから、ぜひ頑張って挑戦(チャレンジ)してほしい。

筆者が事業所で責任者をしていた頃、調理師の若い人たちに「どうしたら、何をやればチーフ(責任者という意味で)になれますか?」などと聞かれることがよくあった。筆者の答えは「近道はない!チャレンジと自分への投資」と常に言っていた。まずは、美味い料理が作れるようになること。そのための投資だ。料理の勉強を怠らないこと、料理に関する知識や技術を磨くため、身銭を切って料理を食べたり書籍を買ったり、いいナイフを手に入れたりすることも良いだろう。パソコンに投資しツールとして自在に操れるようになることも重要だ。

蛇足だがパソコンは安物を買ってはいけない(すぐ壊れる)中級クラス以上のハイスペックなものを買ってほしい。(長く使える)筆者は5万円程度のノートパソコンを何台も買ったがどれも1、2年程度で月賦が終わらない内に壊れた。今使っているのは17万円のハイスペックな物で6年使っても壊れないし性能も最新型に引けを取らないで利用できている。結局そのほうが安上がりだ。

結局、自分を磨くにはそれなりに時間と費用がかかる、その土台がなければ責任者は務まらないだろう。いつも勉強を怠らず、料理以外のことも積極的にチャレンジすることが最も近道といえるのだ。

さて、長々と責任者になるための心構えをお話してきたが、予算の話に戻るとする。
予算とは、事業所責任者が会社に対して「今年度は〇〇円売上を上げて、〇〇円利益を出します。」と宣言して約束するものだ。一旦その予算が承認されたら、その目標は絶対に死守すべきだ。簡単に達成できるような予算では承認されないだろうから、より高い目標を設定しないと行けないだろう。

予算の構成要素は次の項目です

  1. 売上項目
  2. 経費項目

単純に1の売上から2の経費を引けば収益が計算されます。しかし、一つ一つを見るとそう単純でもない。

1. の売上項目について

  • お客様に提供した料理の売上
  • 委託契約に於いて規定された管理費や補助金
  • 自販機等雑収入
  • 来客弁当や宴会等の売上
  • その他事業所で発生するあらゆる収入代金

2. の経費項目の詳細

注(委託契約の中で、クライアント側が費用を負担すると規定されているものは除く)

  • 食材費

   ★料理を作るために(棚卸しで計算した)実際に使用した食材費
★他の事業所間で貸し借りした振替食材費

料理を作るために実際に使用された食材費がどれだけかを知るには、棚卸し(インベントリー)の手法を用いる。
とんかつを作る例:豚肉のブロック10kを10,000円で仕入れた
         実際にとんかつを80個分作ったら豚肉が2k余った
         一人前200円で80個売れたので売上は16,000円だった
豚肉が2kで2000円分冷蔵庫に在庫として保存されていたので、実際に使用されたのは棚卸しの結果、8000円と計算した。
その結果、16000ー8000で粗利は8,000円となる。要するに、この棚卸しの結果は後で述べる原価計算にも使用されるので非常に重要な要素となるのだ。この例では単純に棚卸しの構造を説明しているだけなので、実際はもっと複雑な食材も使用されるわけだからご承知いただきたい。
  • 人件費

   ★正社員人件費
★パート社員人件費
★他の事業所間で応援などを貸し借りした振替人件費

 

  • その他の直接経費

   ★ユニフォームの購入費や洗濯費
★マスクや使い捨て手袋、厨房で履くシューズ等の衛生用品費
★食器洗浄用洗剤やリンス剤などの費用
★その他、厨房で料理を提供するために直接的に使用される全ての経費

 

  • 間接経費

   ★事業所の運営に於いて使用される事務経費(ボールペン、コピー紙等のすべての事務用品費)
★電話、切手、封筒など通信費
★その他、事業所の運営に於いて間接的に使用される全ての経費

 

以上の内容を確認した上で、売上から経費を引いたものが収益であることを理解してほしい。
全ての基本は、委託契約の内容に規定されているはずなので、まずは契約書を熟読して内容をよく理解する事が肝心だ。

 

業績管理の要は予算だと言うことは解っていただけたでしょう。予算を知って、現状の運営がどのようになっているかを比較、分析して、何をどうするべきかを考えて行動するのが事業所責任者としての使命だと思う。

次回は棚卸しの実際を解説したいと思います。

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