全身麻酔歯科治療 鮎斗君が奥羽大学歯学部で受けた全身麻酔歯科治療の記録

鮎斗君
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知的障害を持つ子の親にとって一番の悩みどころは医療のことです。特に歯医者さんは大変苦労しました。

鮎斗君の歯科治療は、診察台に乗るのも暴れまわってしまうので、ベルトで体を押さえつけての治療なのです。ベルトで固定されてやっと落ち着いても、ドリルを回しただけで口を固く閉ざして開けようとしませんからいつも治療は困難の連続です。ほどんど治療できない状態なので、いよいよ抜歯しなくてはならない状態になり、もうここでの治療は出来ないと、さじを投げられたのだ。そして先生から全身麻酔で治療可能な歯科クリニックを紹介された。

全身麻酔での治療は、心電図をとったり血液検査などの事前準備が必要でした。鮎斗君はこの心電図や血液検査でも一苦労です。鮎斗君は胸に触られることを極端に嫌がるので、心電図の吸盤をつけることも難しく、暴れまくるので血液検査でも針をさすことさえ出来ません、男の先生方4人で四方固めにして押さえて針刺しします。刺したとしても針が曲がってしまうほどですからとても苦労しました。それでも何とか半年に一度か、一年に一度くらいの割でそのクリニックでは合計10回ほど抜歯治療を実施しました。

そして、その頃は体重が120kgに達していて、その歯科医院でも対応できない状況になり今度は郡山の奥羽大学歯学部付属病院を紹介していただきました。ここでは入院での治療ももちろんですが、日帰りでの手術にも対応しておりとても安心して治療を受けることが出来ました。

現在も歯科医院へは2ヶ月に一度定期的にクリーニング通院し、又虫歯ができたて抜歯状態になったら奥羽大学へ行くという体制をとっています。鮎斗君は虫歯がなくなってたくさん食べられるようになり、ますます大きな体になりました。

奥羽大学歯学部での全身麻酔抜歯手術の記録

  • 【経緯】 全身麻酔治療の限界 当時の鮎斗君の体重は120kgに達する巨漢ですが、体重が重い人の場合は全身麻酔のリスクが高くなり万が一の時の医療体制をとるのが難しいので、入院可能な大学病院での 治療を勧められました。
  • 【奥羽大学歯学部付属病院予備診察】
    心電図検査 :今まで心電図はなかなか取れたことがなかったのですが、ここに来て覚悟が出来ていたのか、特に暴れることもなく上手にとることが出来まし た。
  1. 血液検査 :心電図同様かなりの抵抗が予想されましたが、やはり覚悟ができていたらしく、少しの抵抗で、なんとか針刺しもできて採血することが出来て、先生にもほめていただきました。
  2. 胸部 X 線写真: 特に問題なくとれました。
  3. 全歯 X 線写真:顔の周りを自動的に一周し撮影する最新型機器でスムーズに終 わりました。
  4. 口頭での聞き取り問診:全体的に思ったより抵抗もなく無事に検査を終了することが出来たのは 今回はかなり虫歯の痛みがひどかったので、今まで経験した場所とは違うところに来ていたことを敏感に感じ取り、ここを我慢すれば痛いのが 取れるのかと、先の見通しがついたのだろうと思う。 このことは鮎斗君の大きな成長であり親としても大きな喜びとなったの です。 最終的には1本の抜歯が必要との診断で 12 月 8 日手術実施と決まった。
  • 【手術実施 】当日は手術まで絶食のため鮎斗君にとっては苦痛の数時間となった。 朝 7 時ごろ起床しすぐに支度をして車に乗せた。いつもだと起きるとすぐに食事をほしがるので、食べさせないようにするのはとても可愛そうなのですが、仕方ありません。鮎斗君も歯が痛くて食べたくても噛めない状 態だったので、ここでも先の見通しがついたので我慢できたのでしょう。 ここから郡山までは約70km程で約2時間で9 時ごろ病院に到着です。

 

病室に案内され、手術開始まで 2 時間ほど待つことになりましたが、鮎斗君が我 慢しきれるか少し不安はありましたがなんとか待つことが出来ました。 病室は術後、麻酔が切れるまでの間、横になるためのベッドがあり家族の待機場所 として用意されていました。

 

いよいよ、手術時間になり担当の執刀医、麻酔科のドクターから手術説明があり 私たちに付き添われ手術室に向かいました。手術室には家族 1 名だけ入れるとの ことでお母さんが入りました。 中では、研修医らしいドクターが 10 人ほど待機しており、とても安心できる手術 環境だったと話していました。 手術は 2 時間ほどで終了し病室に戻ってきました。

 

虫歯を1本抜歯し、他にも何箇所か治療が必要なところを治療し全体のクリーニ ングを実施したとのことです。

 

終了後は、麻酔がとれて容態安定が確認されるまで更に 2 時間ほど病室に留まる ことになりました。 しかし、麻酔は一時間程で取れて起き上がり水分を欲しがりました。ポカリスエットを少量飲
ませ、すぐに立ち上がり帰ろうとするのですが、まだ完全に麻酔が取れていない のでふらふらするようでした。1 時間ほど待たせるのがやっとで、先生に許可を頂 いて帰宅したのです。

 

  • 【備考】
  1. ★医療費 1 回目の予備診察 約 6000 円 、2 回目の全麻治療 約 48000 円
  2. ★その他 交通費、昼食費用 ※医療費については「重度心身障害者医療費給付申請」により 2 ヵ月後に戻って きたのは言うまでもありません。
  3. 市外の病院なので医療費給付申請には領収書の添付が必要になります。
    (領収書があれば給付申請書への病院側の記入証明は必要なし)
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